「夫婦で医師として働き、世帯年収は3,000万円を超えている。それなのに、税金ばかり引かれて手元に資産が残らない……」 そんな徒労感を感じていませんか?
高所得な医師夫婦にとって、日本の累進課税制度は資産形成の大きな壁です。当直や激務でさらに収入を増やしても、その半分近くが税金で消えてしまうのが現実です。しかし、その「高い所得」と医師ならではの「社会的信用」を正しく活用すれば、税金をコントロールし、効率的に資産を築くことが可能になります。
本記事では、医師×医師というパワーカップルだからこそ実践すべき「不動産投資」の戦略的メリットを解説します。 法人化や損益通算を駆使した節税スキームから、多忙でも可能な管理手法、さらにはお子様への相続対策まで。世帯収入を確実に「家系(ファミリー)の資産」として残すための具体策をお伝えします。
1. 医師×医師の世帯収入を最大限に活かす
現代の日本社会において、夫婦ともに医師である「パワーカップル」世帯は、経済的成功の象徴と見なされがちです。しかし、その内実は必ずしも潤沢なキャッシュフローに満ちているわけではありません。
多くの医師夫婦が直面しているのは、「額面の年収は増えているのに、手元に残る資産がそれに比例して増えない」という、一種の徒労感にも似た感覚ではないでしょうか。
この感覚は単なる心理的な錯覚ではなく、日本の税制および社会保障制度の構造に深く根ざした現実的な「バグ」とも言える事象です。
構造的な「手取り効率」の低下
最大の要因は、日本の所得税制度が採用している「超過累進税率」の構造にあります。 医師という職業は、高度な専門性と過酷な労働環境の上に成り立つものです。
しかし、その対価として所得が増加すればするほど、適用される税率は階段状に跳ね上がります。
国税庁の速算表に基づき、その「痛みの分岐点」を見てみましょう。
【所得税の速算表(抜粋)】
・課税所得 900万円超 〜 : 税率が一気に 33% へ
・課税所得 1,800万円超 〜: 税率が 40% へ
・課税所得 4,000万円超 〜: 最高税率 45% へ
出典:国税庁 |No.2260 所得税の税率
これに住民税(一律10%)を加算すると、多くの医師が位置するゾーンでは、稼ぎの約半分が税金となります。
「当直バイト」に見る労働の限界効用
この厳しさを具体的なシーンでシミュレーションしてみましょう。 例えば、課税所得2,000万円の医師が、休日を犠牲にして当直アルバイトで年間100万円を追加で稼いだとします。
・追加収入:100万円
・税金(所得税40%+住民税10%):▲50万円
・手取り:50万円
激務をこなして得た100万円も、手元に残るのはわずか半分です。この「労働の限界効用」の低減こそが、手取り感覚を押し下げている主な原因です。
資産形成においては、これ以上追加の労働収入を得ようとするよりも、既存の所得にかかる税率を引き下げる、あるいは税引き前の利益を積み上げるアプローチの方が、圧倒的に効率が良いという結論に至ります。
「高所得者のジレンマ」からの脱却
児童手当の所得制限や配偶者控除の対象外となるなど、高所得者層に対する「見えない負担増」も重なり、可処分所得の実質的な伸び率は、額面給与の伸び率を大きく下回ります。
労働集約的に収入を増やそうとすればするほど、資産形成の効率が低下していく「高所得者のジレンマ」を解消するためには、単に労働収入(フロー)を積み上げるだけでは不可能です。
税引き後の「手取り資産」を最大化する「税金をコントロールできる資産(不動産)」への転換が重要です。
2. 高額所得に伴う税負担を理解する
累進課税は「敵」であると同時に、最大の「味方」になる
日本の累進課税制度は、高所得者にとって重い負担であることは間違いありません。しかし、投資家の視点に立てば「節税効果を最大化する装置」でもあります。 不動産投資において発生する会計上の赤字(減価償却費など)は、給与所得と損益通算することで、課税所得全体を圧縮する効果を持ちます。重要なのは、この「赤字の価値」が、適用される税率によって劇的に変わるという点です。
例えば、不動産投資で「100万円の赤字(経費)」を作った場合の還付額を比較してみましょう。
・課税所得500万円の人(税率20%): 100万円 × 20% = 約20万円の税金が戻る
・課税所得3,000万円の人(税率50%): 100万円 × 50% = 約50万円の税金が戻る
全く同じ「100万円の赤字」であっても、高所得者である医師の方が、税務上の還付額(経済的メリット)は2.5倍も大きくなります。 このように、税率が高い人ほど「経費」や「控除」の持つ経済的価値が高まるという逆説的な構造が存在します。
夫婦だからこそ「節税」が資産形成の最短ルートになる
医師夫婦の場合、夫も妻も高所得であるがゆえに、世帯全体での納税額は膨大なものになります。 ここで重要なのは、「節税=単なる支出の削減」ではなく「節税=確実なリターンを生む資産形成」であるという長期的な視点です。
例えば、不動産投資による損益通算で、夫婦合わせて年間300万円の節税(税還付)ができたとします。これを20年間続ければ、単純計算で6,000万円の手取り資産が「税金として消えるはずだった場所」から生まれることになります。 さらに、この還付された現金を再投資に回せば、複利効果で資産はより大きく育ちます。
高所得な医師夫婦にとって、給与をさらに増やすよりも、「出ていく税金を資産に換える」ことの方が、はるかに効率的で確実な資産形成術なのです。節税対策は、オプションではなく、資産形成の「本丸」であると認識すべきでしょう。
「税金の痛み」を数値化し受動的な納税者から脱却する
現状の税負担を正確に把握し、対策の効果を測定するためには、感覚ではなく「数字」で管理する必要があります。多くの医師は、ご自身の額面年収は把握していても、以下の数字を即答できる方は少ないのではないでしょうか。
- 課税所得金額
源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」から「所得控除の合計額」を引いたもの。
- 適用税率(限界税率)
上記の課税所得金額に対応する税率(%)
- 実効税率
実際に支払っている税額が額面年収に占める割合。
これらを可視化することで、「あと100万円経費を計上できれば、税率区分が一段階下がり、税額が大きく変わる」といった具体的な戦略が見えてきます。 給与明細を見てため息をつくだけの「受動的な納税者」から、自らの手で税金をコントロールする「能動的な資産管理者」へと変貌する第一歩です。
3. なぜ不動産投資をするべき?
不動産投資なら節税効果を活かせる
不動産投資が医師に最適解とされる最大の理由は、「損益通算」による節税効果です。 不動産経営で生じた「帳簿上の赤字(減価償却費など)」は、本業の給与所得と相殺(損益通算)することが認められています。
これにより課税所得を圧縮し、源泉徴収ですでに支払った多額の所得税・住民税を取り戻す(還付を受ける)ことが可能です。 現金の支出を伴わない「減価償却費」を経費計上することで、手元のキャッシュを残しながら税金を減らせる仕組みは、納税額が大きい医師ほど高い効果を発揮します。
忙しい医師夫婦でも両立しやすい収益モデル
日々の診療や研究、学会活動などで多忙を極める医師にとって、時間の切り売りが必要な副業は現実的ではありません。 その点、不動産投資は「管理会社(プロパティマネジメント会社)」に実務を委託できるのが大きなメリットです。
入居者の募集から家賃の回収、クレーム対応、設備の修繕手配まで、ほぼ全ての業務をプロに任せることができます。 株式投資のように常に市場をチェックする必要もなく、本業に集中している間も家賃収入が発生し続けるため、忙しい医師夫婦でも無理なく続けられる収益モデルと言えます。
資産承継・相続対策~子ども・孫への影響~
読み手の皆様の中には、お子様の教育資金や将来の相続を心配されている方も多いでしょう。不動産は「守り」の面でも優秀です。
現金をそのまま相続すると額面通り評価されますが、不動産に変えておくことで、相続税評価額を大幅に圧縮できます。土地は路線価(公示価格の約8割)、建物は固定資産税評価額(建築費の約5〜7割)で評価され、さらに賃貸に出していれば「貸家建付地」として評価減が適用されます。
また、家賃収入という長期安定財源を作ることは、将来お子様が私立医学部に進学する際の高額な学費(6年間で2,000万〜4,000万円程度)の確保にも繋がります。次世代へ資産を賢く残す手段として、不動産は非常に有効です。

医師としての高所得を活かし堅実に資産を積み上げる
医師夫婦が資産形成を成功させるには、「稼ぐ力」と「信用力」を正しく理解し、最大限にレバレッジをかけることにあります。ここでは、医師だからこそ可能な資産拡大のロジックと、その障壁となりがちな心理的ハードルの乗り越え方について解説します。
医師の「社会的信用(与信)」は最大の武器になる
医師夫婦には、他の職業にはない強力な武器があります。それは金融機関からの「社会的信用(与信)」です。
「収入が安定しており離職リスクが低い」と評価される医師は、融資審査において非常に有利です。一般の会社員では難しい「金利1%未満」「フルローン」「融資期間35年」といった好条件を引き出せるケースも少なくありません。
自己資金を極力抑えつつ、銀行からの融資(他人の資本)を活用して数億円規模の資産を運用できるのは、医師だからこそ取れる「高所得を活かした」戦略です。
将来の働き方や勤務スタイルが変わっても安心
医師のキャリアは、勤務医から開業医への転身、大学院への進学や留学、あるいは出産・育児による一時的な休職など、ライフステージによって働き方が大きく変化します。給与所得は勤務形態の変化に直結して増減しますが、不動産からの家賃収入は、オーナーの働き方が変わっても影響を受けません。例えば留学中や産休中で給与が下がった時期でも、不動産収入が生活の下支えとなってくれます。
将来どのようなキャリアを選択しても、経済的な不安を感じずに済む「収入の柱」を持っておくことは、精神的な安定にも繋がるはずです。
夫婦間の「借金」に対する温度差をどう埋めるか
不動産投資を検討する際、最初にして最大のハードルとなるのが、夫婦間の「借金(ローン)」に対する認識のズレです。 例えば、夫が「1億円の物件を買いたい」と言った瞬間、妻が「そんな借金なんてありえない!破産したらどうするの?」と猛反対する(あるいはその逆の)ケースを良く耳にします。この温度差を埋めるには、感情論ではなく、「借金の質の定義」を共有する必要があります。
「良い借金」と「悪い借金」を区別する
世の中には2種類の借金があります。
| 悪い借金(浪費) | 自分のポケットからお金を奪っていくもの(例:リボ払い、高級車のローン、誰かが払ってくれない自宅ローン) |
| 良い借金(投資) | 自分のポケットにお金を入れてくれるもの(例:家賃収入が返済額を上回り、利益を生む不動産ローン) |
医師が行う不動産投資は、他人の資本(銀行のお金)を使って、自分の資産を増やす「レバレッジ(てこの原理)」の活用であり、経営的な視点では「良い借金」に分類されます。
医師免許は「使わないと損なプラチナチケット」
パートナーを説得する際は、「儲かるかどうか」よりも「医師という特権を使わないことの機会損失」を伝えてみましょう。 「金利1%未満で数億円を貸してくれる」という好条件は、上場企業の役員でもなかなか得られない、医師だけの特権です。このプラチナチケットを使わず、インフレで価値が目減りする現金だけを貯め込むことこそが、長期的にはリスクになります。
「借金=怖い」ではなく、「借金=時間をショートカットして資産を買うツール」であること。家賃収入が返済をカバーするシミュレーションを数字で見せ、家庭内プレゼンを行うことが、合意形成への近道です。
5. 医師夫婦が選ぶべき運用スキームと名義の考え方
医師夫婦が不動産投資を始める際、単に「どの物件を買うか」だけでなく「誰の名義で、どのようなスキームで保有するか」が資産形成の効率を大きく左右します。 ここでは、高所得世帯に特化した4つの重要な戦略について解説します。
【節税重視】減価償却を狙った築古木造物件の活用
直近の所得税・住民税を減らしたい場合、最も即効性があるのが「築古木造アパート」への投資です。 法定耐用年数(22年)を超えた木造物件は、税法上「4年」という極めて短い期間で減価償却が可能になります。
これにより、建物の購入代金をわずか4年間に凝縮して経費計上できるため、単年度の不動産所得を帳簿上で大きく赤字にすることができます。この赤字を本業の給与所得と損益通算することで、課税所得を圧縮し、数百万円単位の税還付を受けるスキームです。償却が終わる5年目以降に売却すれば、売却益に対する税金(譲渡所得税)は約20%で済むため、トータルで資産を増やす出口戦略が描けます。
【資産管理会社】所得分散で夫婦の税率を下げる法人化スキーム
世帯年収が極めて高い(3,000万円〜)医師夫婦の場合、個人名義ではなく「資産管理会社(プライベートカンパニー)」を設立する方法が王道です。 個人の最高税率が約55%に達するのに対し、法人税の実効税率は約30%〜34%程度に留まります。
さらに最大のメリットは「所得分散」です。 法人で物件を取得し、配偶者や引退した親を役員にして給与(役員報酬)を支払うことで、世帯全体の所得を分散させることができます。これにより、一人ひとりの所得税率を下げつつ、経費の範囲も広げられるため、規模が大きくなるほど法人化の恩恵は絶大になります。
【共有名義】ペアローン活用時の注意点と持分比率
夫婦で協力して「ペアローン」を組み共有名義で物件を購入する場合、最も注意すべきは「出資比率」と「持分比率」の完全一致です。
例えば「頭金やローンの返済は夫が負担したのに、登記上の持分は妻と半々(1/2ずつ)」にしてしまうと、差額分が夫から妻への「贈与」とみなされ、税務署から思わぬ贈与税を課されるリスクがあります。
夫婦で資産形成を行う際は「誰がいくら資金を負担し、それに応じてどの割合で所有権を持つのか」を厳密に計算し、登記する必要があります。必ず税理士と相談の上、適切な持分設定を行ってください。
「もし離婚したら?」共有名義のリスク管理と出口戦略
資産形成においてネガティブな未来を想像するのは気が進まないものですが、数千万円〜数億円の資産を動かす医師夫婦だからこそ、万が一の「離婚」というリスクに対しても冷静なシミュレーションが必要です。
共有名義や連帯保証付きのペアローンは、関係解消時に「売るに売れない(相手の同意が必要であったりオーバーローンで残債が消えないなど)」という泥沼化を招きやすい最大の要因です。
このリスクを回避する現実的な戦略として、以下の2つが挙げられます。
1.物件ごとの単独所有
「1つの物件を2人で持つ」のではなく「夫は物件A、妻は物件B」というように、それぞれが単独名義で別の物件を所有する。これなら管理・処分の権限が独立しており、資産の切り離しがスムーズです。
2.法人所有にする
不動産という「分けにくい現物」ではなく、資産管理会社の「株式」や「退職金」という金銭の形で清算できるようにしておくことで、トラブルを最小限に抑えられます。
「契約前に出口(別れ)を想定しておく」ことは、決して冷たいことではなく、お互いのキャリアと大切な資産を守るための、医師夫婦ならではの高度なリスクマネジメントと言えるでしょう。
6. まとめ|医師としての「強み」を活かし、盤石な資産形成を始めよう
最後にこの記事の重要ポイントを振り返ります。
- 税金の壁を突破する
損益通算を活用すれば、高すぎる所得税・住民税を還付させ、手取り資産を増やせる。
- 最強の武器「与信」を使う
医師夫婦の信用力があれば、他人の資本(融資)を使って数億円規模の資産形成が可能。
- 家族を守る
法人化や不動産評価減の仕組みを使えば、教育資金の確保や相続税対策も同時に実現できる。
医師としての高収入は、守る術を知って初めて「真の資産」となります。 まずは、ご自身たちの属性でどれくらいの融資が引けるのか、どのような物件なら節税効果が最大化するのか、信頼できる専門家に相談してシミュレーションすることから始めてみませんか。その一歩が、激務の対価を確実に未来へ残すためのターニングポイントになるはずです。
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